鋳物・アルミ・ステンレス|当社加工素材一覧

素材の特性を知り尽くし、自在に操る経験とノウハウ

NC旋盤やマシニングセンタ(MC)による金属加工では、素材の種類によってきめ細かな調整が必要です。同じ切削加工でもアルミとステンレスでは、刃物(バイト)の送り速度や回転速度などの条件が異なります。課題に打ち勝つ格闘家集団「ナック」は鋳物やアルミ、ステンレスなど豊富な素材を扱ってきた経験があり、これらの特性を知り尽くしています。精密加工も得意としておりますので、難しい加工も安心しておまかせください!

加工素材選びのポイント

NC旋盤・マシニング・切削加工など金属加工に用いられる素材の種類は多種多様で、それらすべての特性を把握することは困難です。製作する部品の使用条件が過酷で、選択の余地がない場合は考える必要がありませんが、「形さえ合っていればよい」などという場合はいくつかの観点から素材を選定する必要があります。

加工素材の選定で主なポイントとなる要素は、「機能」「価格」「被削性」の3つです。素材選びで迷った場合は、お気軽に私たちプロにご相談ください。

機能

流通している金属素材は、ほとんどが金属同士を混ぜ合わせた合金です。求められる機能によって、適した金属の種類がかわってきます。

求められる機能 金属の種類
強度 鉄(S45C、SCM、SKDなど)
軽さ アルミ合金
電気抵抗の少なさ 銅合金
耐食性 ステンレス
耐熱性 ニッケル合金
熱伝導 アルミ合金・銅合金
価格

素材のコストは製品価格にダイレクトに影響するので、シビアに考えなければなりません。単に安価なものを求めるなら鉄材になりますが、耐食性に劣るので、塗装やメッキなどの表面処理が必要です。生産数量によっては、耐食性に優れたステンレスを使った方がコストを抑えられることもあるでしょう。表面的な価格だけでなく、総合的なコストを比べることが必要です。

被削性

被削性とは削りやすさのこと。アルミ合金は被削性に優れており、ニッケル合金は被削性が低い金属です。試作品など生産数量が少ないものは、コストに占める加工費の割合が高くなります。そのような場合は多少高くても、切削性に優れた素材を選んで工賃を抑えましょう。

当社では以下3素材を中心にお取り扱い

    
ステンレス

ステンレスは耐食性に優れていますが、基本的に被削性が低く加工硬化性があり、熱伝導率が低いため加工時に発生した熱をうまく逃がすことができません。切削粉が刃物に溶着しやすいので、安易に加工すると切削粉の影響で精度が落ちることに。当社では切削粉をうまく逃がす形状を選び、切削油選びも工夫しますのでご安心ください。

ステンレスには成分を微調整して被削性を向上させた「快削材」も存在します(モリブデンを添加したSUS303、SUS430Fなど)。快削材は削りやすいだけでなく切削粉が剥がれ落ちやすく、切削粉が刃物に付着しにくい素材です。精度が出しやすいため、精密機械部品によく使用されます。このため、各鋼材メーカーは多様な素材を添加した快削材を開発しています。

■対応素材
SUS303/SUS304/SUS316

アルミ

アルミは精密切削加工にもっとも適した素材です。被削性が高いことはもちろん、加工硬化が起こりにくく、弾性係数(ヤング率)が大きいので変形の影響もほとんどありません。熱膨張率も小さく、表面処理を加えればほとんどの用途に対応可能です。軽くて扱いやすいという特徴もあります。

■対応素材
A5052/A5056/A7075

鋳物

鋳物は鋳型に熱して溶かした金属を流し込んでつくるため形状の自由度が高く、完成形状に近い型を使えば切削量が抑えられます。ただし鋳型には精度の限界があり、砂型の場合は表面がざらついています。型から外しやすくするための「抜きテーパー」と呼ばれる角度がつけられており、まずは表面を削って直角や平行を出さなければなりません。

鋳物は天候や気温に仕上がりが左右されますし、金属を流し込む「鋳込み口」を考慮する必要があるなど、扱いには注意が必要。条件による形状のバラつきを寸法精度の範囲内に収めるには、熟練の技術が必要です。

■対応素材
ネズミ鋳鉄、球状黒鉛鋳鉄、黒心可鍛鋳鉄、白心可鍛鋳鉄、パーライト可鍛鋳鉄

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